CAGED システムとは

CAGED システムは、開放弦で弾く5つのコード C・A・G・E・D の「形(フォーム)」をネック全体で使えるようにする考え方です。どのコードも、この5つの形のどれかを平行移動したものとして押さえられます。ネック上では同じ音が何か所にも現れるので暗記が大変ですが、5つのフォームを「つなげて読む」ことで、指板を1つの地図として理解できるようになります。

まず意識したいのが ルート(根音)です。コードの名前になる音で、残りの音はルートとの距離(半音数)で決まります。CAGED は「ルートがどの弦・どのフレットにあるか」から出発する考え方です。

5つのフォームとルートの位置

フォーム元の開放コードルートがある弦
C フォームC コード5弦
A フォームA コード5弦
G フォームG コード6弦
E フォームE コード6弦
D フォームD コード4弦

たとえば F のコードを押さえたければ、E フォームを1フレットに平行移動して「6弦1フレット=F」とします。A フォームを3フレットに移動すれば「5弦3フレット=F」で、同じ F を別のポジションで弾けます。つまり1つのコードには、5つのフォームから選択肢があるということです。どれを使うかは、前後の音や次のコードへの距離で決められるようになります。まずは1つのフォームだけ覚えて、少しずつ他のフォームも押さえられるようにしていくと、全体がつながって見えてきます。

なぜ「つながる」のか

12フレットで1オクターブ

ギターの12フレットは1オクターブです。12フレット押さえた音と開放の音は同じ高さに属する同じ音名で、指板上の形も音の並びも12フレット上にそっくり現れます。C・A・G・E・D の5つのフォームも、この規則に沿ってネック上で環状につながります。

整理すると、低いフレットから高いフレットへ向かって C → A → G → E → D の順にフォームが並び、D の次は1オクターブ上(12フレット上)の C フォームに戻ります。この順番はどのコードでも共通です。

たとえば C メジャーを見てみましょう。開放ポジションの C フォームから始めて、以下のようにフォームの境目がリレーしていきます。

各フォームの意図(C キーの例)

開放 C フォームのルートは5弦3フレットの C ですが、これは A フォーム(セーハ)のルートでもあります。C フォーム内ではこの音を「ルートのオクターブ(下)」として使い、A フォームではルートそのものとして使います。このように、隣り合うフォームの間でルートのオクターブを受け渡していきます。A フォームのオクターブは1弦3フレットの C で、これを G フォームが引き継ぐ、という具合です。

ここまでの理屈はシンプルです。「1つのフォームは『ルートのオクターブ』を内側に内包する」ので、各フォームの先端にあるオクターブ(2度目のルート)が次のフォームの起点になります。ここが CAGED の本質です。

5つのフォームがつながる様子(C キーの例)

順番フォーム(C キーの位置の目安)そのフォーム内のルート
1C フォーム(開放付近)5弦3フレット(C)
2A フォーム(3フレット)1弦3フレット(C)
3G フォーム(5〜7フレット付近)3弦5フレット(C)
4E フォーム(8フレット)4弦10フレット(C)
5D フォーム(10フレット付近)2弦13フレット(C)
6C フォーム(12フレット)5弦15フレット(C)=1オクターブ上

このとき各フォームは少しずつ重なり合い、リレーのようにオクターブを受け渡します。5つで1周すると C フォームは12フレット上に戻り、同じ地図が1オクターブ上にも展開します。

ルートから音を組み立てる(度数の考え方)

コードはルートに基づいて半音の位置で組み立てます。代表的な組み立ては次のとおりです。

度数ルートからの半音含まれる主なコード
R(ルート)0すべてのコード
3度(長3度)4メジャー系(maj・M7・6・7)
♭3(短3度)3マイナー系(m・m7・m7b5)
5度7マジャー・マイナー共通
7度(長7度 M7)11M7・mM7
7度(短7度 7)107・m7

たとえば C メジャーコードはルート C に、E(4半音上)、G(7半音上)を加えた R・3・5 で構成されます。セブンスコード(7)なら、さらに短7度を加えた R・3・5・♭7 です。この度数関係は一度覚えれば、指板のどこでも使える考え方です。

ツールで全体のつながりを確認

CAGED Explorer では、Root と Chord Type を選ぶと、そのコードのコードトーンがフレットボードに表示され、CAGED フォームを1つずつ順にフォーカスして見ることができます。まずは T キーで CAGED ツアーを実行し、5つのフォームが順番に切り替わる様子を観察してみてください。表示は「コード/両方/スケール」を切り替えられます。まずは1つのフォームに絞って表示させるのがおすすめです。

この記事の内容に基づいてツールを使ったとき、実際にはどのような操作を行ったか、感想など